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ベトナムの小学校で「Spring Wish」祭りを開催
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「Spring Wish」祭り期間中に旧字体書きに挑戦する生徒たち
テト(旧正月)の休暇前後に、国中で様々なイベントやお祭りが開催されます。2019年1月に、Vinh O小学校の生徒たちが「Spring Wish」祭りに参加しました。お祭り当日、生徒たちは運動会で行うような競技ゲーム、旧字体の読み書きやChung Cake(チュン・ケーキ)作りに参加しました。
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チュン・ケーキはベトナムの伝統的なケーキです
ベトナム人にとって、テト休暇中にチュン・ケーキを作ったり食べたりすることは、古き良き伝統の一つです。このケーキは、もち米、緑豆と豚肉など身近な食材を緑の葉っぱで包み、年末最後の1日に長時間煮たものです。古くからの言い伝えでは、チュン・ケーキはベトナムの全ての特産物からできていることから、「地球のシンボル」だと言われています。近年、このチュン・ケーキは1年中食べられますが、先祖を大切にするベトナム人にとって、テトに神棚に備える重要なお供え物です。
これらの重要な活動を通して、Vinh O小学校の先生方は、次世代に伝統を慈しみ文化的価値を学んでもらうことで、これらの文化が伝承されることを望んでいます。
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これまでの3か月間の活動
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クラブの生徒たちが気候変動の影響について検討している様子
毎月行っている環境教育クラブの活動は、順調に進んでいます。私達はこの3か月間、クラブの生徒たちに授業をしたり普及啓発したりするため、小学校5校に3回ずつ、計15回訪問しました。主な活動は、気候変動、木や花の植栽や、自然観察です。その結果、気候変動の影響や気候変動にどう対応すべきかについて理解を深めました。植栽の後、各クラブは小さな花壇をもち、草花の手入れができるようになりました。自然観察の回では、生徒たちが身近な植物や昆虫などを観察して喜んでいました。
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生徒たちの自然体験
生徒たちの態度や環境問題に対する意識が、少しずつ変わってきました。また、クラブのメンバーは、他の生徒より自分達の問題として環境問題をとらえる意識が芽生えており、クラブのメンバー以外の生徒たちに環境教育メッセージを伝えています。更に、課外活動などを通して全校生徒にも活動を普及させています。
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ビズップ・ヌイバ国立公園への研修旅行
私達は、3月中旬、ラムドン省ビズップ・ヌイバ国立公園のエコツーリズム・環境教育センターにて、環境教育活動を改善するために将来の環境保全リーダーたちのために研修旅行を実施しました。参加者は、同国立公園のスタッフが地元の子供達向けに行っている環境教育モジュールや、活動を見学しました。その他にも、国有林での動植物の観察を通して、人々と自然の係わりや、森林が人々に提供する生態系サービスについて学びました。この研修旅行に参加者した全員が、今後自分達が教える学校での授業に役立つ内容だったと満足してくれました。
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ワークショップの様子
2019年3月5日にクアンビン省で、5つの小学校から校長先生、先生や環境教育クラブの先生等25名を集めてワークショップを開催しました。このワークショップの目的は、学校教育のプログラムで環境教育用の教材を使った授業の方法について、経験を共有することです。参加者全員がこの教材の内容で課外授業を進めることに合意してくれました。
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次の3か月間の活動
次の3か月は以下の通り活動が満載なので、とても忙しくなるでしょう。
各学校における環境教育クラブで「緑の森」の活動として、絵画コンテスを開催する予定です。環境教育用の教材もデザイン・印刷会社を探します。また、都市の若者を対象としたドゥクラングールの1種を見るツアーを企画していますし、次世代の環境保全リーダーのためにコミュニケーションやビデオの撮影方法などを学ぶための短期トレーニングコースも開催する予定です。
環境教育クラブのメンバーとまとめとレビューを兼ねたミーティングを開く予定です。このミーティングでは、クラブメンバーが自分達の周辺の環境や環境問題についてまとめたショートムービーも上映する予定です。また、図書室に環境教育関連の本を寄贈します。さらに、普及啓発用にリーフレット、ポストカード、ポスターやパンフレットを作成する予定です。