ブータン
Activity Report from Bhutan Vol.08 (2019 July - September)
from Khachi Wangmo

オグロヅルKarmaの素敵な家が完成!

オグロヅルKarmaの家を建てました

オグロヅルKarmaの新しい家

Karmaに新しい家ができました!2018年の末に建て始めたKarmaの家が、2019年8月ついに完成しました。9月26日に行った新築祝いの式典には、地元の指導者や地域住民、RSPNのスタッフが参加しました。ケワン・ラカン(寺院)のラマ教の高僧による祈りが捧げられました。


新築祝い

Karmaの家の寝床の外壁には、オグロヅルの夏の生息地や、チベット自治区のランドスケープが描かれています。リハビリ施設も小屋の横にあり、医療用品や専用の暗室、応急処置室なども、ポプジカ谷で怪我をしたオグロヅルを救うために備え付けてあります。9月10日に、タバ地区の自然保護課の救助・リハビリセンターのスタッフと、オグロヅル・ビジターセンターのスタッフが、入居前のKarmaの健康診断を行い新しい家に移しました。


入居前の健康診断を受けるKarma

これまで3年間Karmaを飼育してきましたが、実は雄雌がわかっていませんでした。この秘密を明らかにするため、当初日本の専門家チームが採っていた羽のサンプルを調べたところ、Karmaはオスでした!RSPNスタッフは、日本の専門家チームに感謝の意を表明します。

これまでの3か月間の活動
普及啓発活動

■資料作成

ドキュメンタリー映像「湿地のエコー」がついに完成しました。また、8月末にポプジカ谷で行われた環境教育プログラムで上映されました。

私達は、湿地と湿地が提供する生態系サービスによる住民への利益を説明するパンフレットやポスター、オグロヅルの成鳥と幼鳥の特徴を伝えるバナーなど普及啓発用の資料を作成しました。これらの資料は、ポプジカ谷で行われる様々な普及啓発イベントで使用されますが、ビジターセンターでも配布しています。「湿地とオグロヅルを守ろう!」という保全メッセージが入ったTシャツもデザインし、印刷中です。また、オグロヅルの生息地や渡りのルートを示した地図も印刷しました。ビジターセンターの展示物の作成は、現在印刷に向けて動いているところです。


ワークショップに参加する僧侶たち

ワークショップに参加する地域住民と事業者

ワークショップに参加する地方自治体の職員

■イベントの開催

2019年8月20日から3日間かけて、ポプジカの宗教団体、地域住民やビジネスセクターや地方自治体スタッフ向けのワークショップを開催しました。このワークショップの目的は、環境問題に対して興味を持ってもらうことや、環境保全に対する自分達の責任について学んでもらう機会を創出することです。37名の僧侶と住職1名、30名の地域住民とビジネスセクターから21名、地方自治体から29名のスタッフが参加しました。

湿地の保全、オグロヅル、地域住民参加型の持続可能な生計などに関するトークショーを、8月中旬にビジターセンターで行いました。

環境教育

RSPNスタッフが国際ユースに説明を行う

作成中の環境教育の教本である"Environmental Education Guide Book”と"Follow That Stream" の2つの本をRSPNの出版チームが審査し、出版できる形にしました。また、もう一つの教材である"Smart Living Tips"については、内容が完成し、写真の挿入やデザインのために外注に出しているところです。2019年10月の最終週に、ガンテ-ポブジカ地域の先生方とのミーティングを行い、教材を使ったワークショップを行いました。2019年8月20日、ロイヤルティンプーカレッジ(RTC)と交換留学プログラムを利用してやってきたカリフォルニア大学デービス校の26名の学生、2名の教授、2名のRTCのオフィサー、そして4名のインターン生がプログラムに参加しました。参加者は、オグロヅルやその観察に関するドキュメンタリーを鑑賞後、センター内の展示物の見学を楽しみました。

次の3か月間の活動
普及啓発活動

Tシャツを完成させ、ステークホルダーに配布する予定です。オグロヅルの生息地や渡りルートを示した地図を印刷します。またビジターセンターの展示物は、印刷し展示する予定です。

環境教育

すべての環境教育の教材("Environmental Education Guide Book"、 "Follow That Stream" 、 "Smart Living Tips")が印刷される予定です。3つの現地の学校で先生向けのワークショップが開催予定です。そこでは、教材や映像を使用して、どのように生徒へ授業をするのかを学びます。1つのワークショップは2019年10月の最終週に実施予定です。1つの学校において、自然クラブのメンバーが参加する「小川について知ろう」の活動が行われます。「鳥の学習ツアーへようこそ」の活動が自然クラブの学生が参加し、実施されます。水質調査の道具がそれぞれの学校へ支給される予定です。

TOPへ