オオヅルについて
みなさんはオオヅルを観察したことはありますか?
私たちがプロジェクトを実施するタケオ州・Boeng Prek Lapouv(BPL)とカンポット州・Anlung Pring(AP)はオオヅルの非繁殖期を支える重要な生息地です。BPLには11月〜2月、APには12月〜5月にかけて毎年オオヅルがやってきます。そして、例年に比べ数は少ないですが今年もオオヅルがやってきました!
しかし、オオヅルはIUCNのレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類に指定されていますが、今なおこうした重要な生息地周辺の水田における農薬使用等が脅威となっています。オオヅルの絶滅を防ぐためにも、私たちはプロジェクトを通してオオヅル生息地の保全と環境教育を通した地域住民の環境意識の向上を行なっています。プロジェクト開始から今日までBirdlife Cambodia ProgrammeとMlup Baitongでは、それぞれ以下の活動を行いました。
Birdlife Cambodia Programmeの活動
BirdLife Cambodia Programmeは、11月から2名の現地の大学生(Lyan SokとSamphors Ly)を若手スタッフとして採用し、今後プロジェクトの実施を通して育成していきます。この数か月は、若手スタッフと共にBPLの小学校における環境教育実施のための準備、オオヅル保全や生物多様性の価値を普及啓発するためのビデオ制作準備(若手スタッフによるビデオ作成の様子を撮影したショートビデオをご覧ください)や、オオヅル生息地周辺の水田における化学肥料使用による影響に関するワークショップを開催しました。
今後3カ月間は、普及啓発用のリーフレット、ポスターやTシャツ等の作成や、BPLの教員に対する環境教育用教材の使い方等を指導していく予定です。
Mlup Baitongによる活動
Mlup Baitongは、環境教育教材の作成や教員研修を実施予定です。これらのプロジェクトを実施するにあたり、教育局や現地教員12名からなるワーキング・グループを設置しました。そして、何度も集まり、それぞれのコンテンツについて検討を重ねています。
今後3カ月間は、試験的に小中学校で環境教育教材を使った授業などを実施して行く予定です。
今後の活動についても、ウェブレポートでも報告するので是非楽しみにしていてください。