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SATO YAMA UMIプロジェクトでは、現地NGOのサモア・コンサベーション・ソサイエティ(SCV)、伝統的航海術を推進しているサモア・ボヤジング・ソサイエティ(SVC)との協働により、22mほどの長さの"Gaualofa"というニックネームの航海用カヌー(「サモア語でVaka、Waka もしくは Va'aと書く)を移動式教室として、サモア周辺のコミュニティに、革新的な環境教育キャンペーンを提供します。Gaualofaでは、選ばれた地域コミュニティに、海洋科学の理解を促進し、海洋保護区や漁業制限など、持続可能な管理方法に対する意識を強化するためのトレーニングを実施するための準備を行っています。
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過去3ヵ月間の活動
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メンテナンス1
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メンテナンス2
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シャネルとSVSクルー
私は、パートナーのSVSと共に、ニュージーランドを訪れました。今後数年にわたり、プロジェクトの成功に不可欠なGaualofaのメンテナンススケジュールを組むためです。 太陽電池を使用している伝統的なカヌーのメンテナンスに必要な特定の材料を揃えたり、専門知識を持つスタッフがいて、メンテナンス設備があるのはニュージーランドだけなのです。
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ニュージーランド首相のジャシンダ・アーデン、
SVSクルーとともに記念撮影
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ワカ オデッセイ フェスティバルにて
同時に、私は「Waka Odyssey」という、ポリネシアにおけるサモアの"Vaka"文化とニュージーランドのマオリ族の祖先たちのつながりを祝う、ニュージーランドの祭典に、クルーリーダーとして参加しました。 ニュージーランド周辺での航海の経験は、新しいサモアクルーにとっても大切な訓練となりました。 参加したクルーたちは、仲間や地域社会、地域住民の関わり合いの中で、経験や自信を身に着け、航海力を構築することにつながりました。
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サモア、トゥイラエパ首相の挨拶
さらに、この航海を利用して、第2回太平洋島嶼国気候変動会議(2018年2月21〜23日ウェリントンで開催)にて、サモアが発信するVakaによる移動式環境教育キャンペーンとSATO YAMA UMIプロジェクトを紹介しました。開会の挨拶では、サモアのトゥイラエパ首相が、会議参加者にこのキャンペーンを紹介したことや、ニュージーランドでのイベントなど、プロジェクトはさらなる関心を集めています。私たちの取り組みはサモアの中でも先駆的です。
サモア国内では、CIスタッフのマリアがいくつかの主要パートナーらと会談をしていました。Vakaをベースとした環境教育キャンペーンは、山岳地帯から海洋にいたるさまざまなエリアを対象としているため、その監視や管理に関わる人々をできるだけ巻き込むことが重要です。 CIサモアでは今7つの主要パートナーにアプローチをかけており、これまで4つのパートナーがキャンペーンへの参加を決めています。 マリアはまた、地域コミュニティの環境認識レベルを確認し、知識のギャップを特定するために、コミュニティへの社会認識調査の作成に取りかかりました。調査用のフォームは、来月完成する予定です。
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次の3か月間の活動
• 4月にサモア国立大学(NUS)とサモア航海協会(SVS)と協力して、社会認識調査用フォームを完成させ、対象のコミュニティへの調査を開始します。
• CIインドネシアのバーズヘッドシースケープチームとパートナーとのワークショップを2018年5月7〜11日の日程で開催します。ワークショップの内容を元に、コミュニティへ実施す環境教育プログラムのモジュールが開発されます。
• 6月中旬から7月にコミュニティへ実施する環境教育キャンペーンの具体的な段取りについて検討します。