カンボジア
Activity Report from Cambodia Vol.04 (2018 July - September)
from Sok Lyan , Ly Samphors , Bou Vorsak , Om Sophana

私たちのプロジェクトサイト AP &BPL

私たちのプロジェクトはBoeung Prek Lapouv (BPL)とAnlung Pring (AP)、2つのサイトで実施しています。今回のレポートでは、私たちのプロジェクトサイトをご紹介します。


Boeung Prek Lapouv(BPL)について

BPLは、食べ物(ウナギ、ヘビ、植物、カタツムリ、カニ)、燃料(薪)、水などの資源が豊富です。これらの自然資源は、6つのコミューンから構成される15の村で利用されています。またオオヅルも多く飛来してきます。


Anlung Pring(AP)について

BPLと同様に自然資源がとても豊富です。また、環境省をはじめ地域住民やNGOなどの多様なステークホルダーが連携してオオヅルの保全を積極的に行っています。特にAPでは、オオヅルの保全と地域住民の生計向上の両立を目的とした委員会が設置されており、ホームステイやガイド、お土産開発等を展開しています。

BPLとAPの課題

地元住民による漁業や土地の消費、農薬の利用による生態系の不均衡が生じており、オオヅルにとって脅威となっています。

BirdLife Cambodia Programmeによる活動

過去3か月の活動

環境教育プログラム

7月・8月は夏休み前最後の2か月です。プロジェクトチームはKdol Chhrum と Songkum Meanchey 小学校の教師達と次の学期に向けて授業の進み具合などについて話し合いをしました。



侵入種の駆除

8月の初旬、都市部の大学生2人を対象にBPLにおける侵入種であるミモザの駆除に関する研修(講義:プノンペン、野外研修:BPL)を実施しました。研修後2人の大学生は侵入種による影響や駆除について理解を深めることができました。また、2人はこの研修を通して、政府機関、地域住民やNGOとうまくコミュニケーションがとれるようになりました。私達は、侵入種を駆除するための知識を広めるため、公用語(英語字幕付き)でのビデオ作成のため撮影をしました。

教育ビデオを使ったオオヅル保全

7月20日に2回目のオオヅルの教育ビデオ上映会をシェムリアップ州で開催しました。この上映会は私達のパートナー団体である「Fauna in Focus」が、地域住民向けオオヅルの保全や環境教育のために開催しました。BLカンボジアから若手スタッフが招聘され、参加者からの様々な質問に応えました。
Kdol Chhrum小学校で7月7日に上映会を開きました。70人の生徒が参加し、オオヅルの映像をみてワクワクしていました。環境教育用のビデオは、湿地環境や生態系の保全や生息地の消失を啓発するために非常に有効な手段だと思いました。


普及啓発活動

村のリーダー、コミューンの評議会員とコミューン長との打合せに基づき、APにおける地域密着型の農業有害廃棄物管理に関する実施要項の初稿を完成させました。
9月1日は、国際ハゲワシ啓発の日です。それと合わせて、9月7日プノンペンのイオンモールでハゲワシのイベントを開催しました。イベントには250人以上の人が参加してくれました。12人の大学生が写真の出展、トークイベントでのMC、子供たちの絵画コンテストなどを手伝ってくれました。

今後3か月の活動

2018年10月中旬に新学期が始まるので、教師達と新学期に向けて授業計画を立てる必要があります。また、前回の授業評価分析の結果をもとに次の研修会を準備しなければなりません。BPLの教師達の要望で、授業の方法や経験を共有するためBPLにあるSongkum Meanchey とKdol Chhrum 小学校の先生をAPに招きたいと考えています。また、オオヅルの教育用ビデオの上映会を現地の学校や地域住民に対して実施する予定です。
侵入種であるミモザの駆除に関するショートビデオは、BLカンボジアのフェイスブックから視聴できるようにします。APにおける地域密着型の農業有害廃棄物の管理に関する実施要項を完成させ、実施要項に沿った管理を始めたいと思っています。

Mlup Baitongによる活動

過去3カ月の活動

ワーキング・グループでは、中学生向け環境教育授業と教員用ガイドのトライアウトを実施し、生徒やワーキング・グループからのコメントをもとに修正しました。そして、これらの最終稿が完成しました。

小学校教員がエコクラブのガイドラインについて検討するためのミーティングをサポートしました。そして、エコクラブに関するアイディアやコンセプトが作成されました。

また、私たちは対象校において教師や学生、コミュニティ代表者を対象としたベースライン調査を実施しました。



今後3カ月の活動

• 環境教育教材とガイドラインを印刷します。
• 生徒及び教員を対象にAPでのスタディツアーを企画します。
• エコスクールの認定を目指して対象校をサポートします。

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