カンボジア
Activity Report from Cambodia Vol.05 (2018 October - December)
from Sok Lyan , Ly Samphors , Bou Vorsak , Om Sophana

智美、ようこそカンボジアへ!


ユースプログラムのインターン生とバードライフ ・カンボジアのシニアスタッフ

12月からSATO YAMA UMIプロジェクトのユース海外インターンシッププログラムのインターンとして齋藤智美さんが、バードライフ・カンボジアプログラムの一員になりました。彼女はここで3か月間、LyanとSamphorsの活動を手伝います。この絶好の機会に彼女は、調査設計、報告書の書き方や時間管理スキル、そしてカンボジアの湿地生態系についての知識を深めたいと考えています。また、プノンペンやプロジェクトサイト周辺を探索したり、クメール文化を知ったりすることを楽しんでいます。彼女が更新するSATO YAMA UMIプロジェクトのインスタグラムも是非チェックしてください!

BirdLife Cambodia Programmeの活動

教師たちが集まり初年度の活動の善かった点と反省点を整理した
過去3カ月の活動

環境教育プログラム

普通は11月初旬に小学校は新学期を迎えますが、BPLのKdol ChhroumとSongkum Meanchey 小学校は洪水のため、2019年1月から始まります。そのため私達が実施している環境教育プログラムも1月から始め6月までには全10レッスンを終える予定です。先生達に頼まれた授業で使う鉛筆などの文具や紙等は、BPLの小学校2校に寄贈しました。また、Kdol Chhroum小学校では、初年度の活動の振り返りを12月に行い、更に2校の2人の新しい先生達を交えた研修会も行いました。


生徒たちが上映会を楽しんでいる様子

教育ビデオを使ったオオヅル保全

オオヅルの教育用ビデオは、小学校の生徒たちを含めた地域住民に湿地やオオヅル保全に興味を持ってもらうことを目的として作りました。そして生徒たちはビデオ上映終了後のクイズに答えて、本やTシャツなどの景品があたります。今回は11月中旬、オオヅルの教育用ビデオ上映会をAPのThmor Berk小学校で実施し、130人の生徒(小学2-3年生と6年生)、4人の先生や野外モニタリングチームのメンバーが参加してくれました。私達は常に生徒たちが興味を持ってくれるような上映会にするため試行錯誤しています。次の上映会では、オオヅルの着ぐるみを着て司会進行をしてみようと考えています。


農薬のヒト健康への影響について若手スタッフが農薬散布者たちに説明する

農薬散布者達が農薬使用の現状について話し合う侵入種の駆除

普及啓発活動

12月下旬、私たちはAPにおける地域密着型の適切な農業有害廃棄物管理を促進させるため、15人の農薬散布者を対象にしたワークショップを開催し、農薬の影響や廃棄について説明しました。まず農薬の直接的・間接的な影響についてポスターを使って説明した後、参加者を小さなグループに分けて使用している農薬の種類や防護、現在の廃棄物管理と健康問題について話し合いをしてもらいました。また、彼らの農薬使用状況を地図やカレンダーに記述してもらい全体で共有しました。廃棄物管理の改善のため、家からあまり離れていない場所に、子供が届かないサイズの廃棄箱を用意することが要求されました。

侵入種の駆除

侵入種であるミモザ駆除作業のためのビデオを作成しFacebookやYoutubeで公開しました。こちらからも是非ご覧ください。

今後3カ月の活動

私達はKdol ChhrumとSongkum Meanchey小学校の先生達と進捗確認を2018年1月に行う予定です。先生達には各レッスン後、評価レポートを記入してもらいます。またBPLの先生達の要望により、既に経験豊富なAPの小学校を訪れ色々と学び合う機会を設ける予定です。オオヅルの教育用ビデオ上映会をAPとBPLの学校や地域コミュニティーで開催する予定です。また、ミモザの駆除活動に都市部の学生を招待し古い幹から再生してきた芽を摘む作業を1月に行う予定です。地域密着型の適切な農業有害廃棄物管理の促進については、地域にゴミ箱を配布しそのゴミ箱から廃棄施設まで運ぶ小グループを立ち上げる予定です。

Mlup Baitongによる活動

ワーキンググループによる教員向けガイドブックの確認
過去3カ月の活動

環境教育教材の開発

中学生を対象として環境教育教材を試行した後、ワーキンググループにこれらのトレーニング教材と教員向けガイドブックの最終確認をお願いしました。そして、完成した教材はJEEFとMlup Baitongへ提出されました。


シェムリアップのエコスクール訪問

エコスクールの設立

APにおけるエコスクールの設置に向けて、対象校の校長先生に、ミーティングの開催をお願いしました。そこでは、エコスクールの設置に向けてコンセプトを話し合った他、現存する環境を基盤とした学校開発の考察を行いました。さらに、生徒に環境を伝える立場である校長先生や教員とともに、シェムリアップ県にあるエコスクールのモデル校やAPのオオヅル保護区を訪問しました。その後、各学校の環境やエコスクールの展望と目標の見直しと、年間環境活動計画の策定を目的として、小学校や中学校で、ミーティングを開催しました。


保護区へのスタディツアー①

保護区へのスタディツアー②

環境トレーニングプログラム

対象校である中学校2校に対し、APの保護区へのスタディツアーを実施しました。スタディツアーは、生徒や教員に、APの住民主導エコツーリズム委員会の役割や保全プロジェクトにどう生徒が関わっていけるのかを理解してもらうことを目的としています。スタディツアーの間、オオヅルやその経済的利益を学ぶために、生徒と委員会のミーティングを開催しました。また、生徒はAPのエコシステムや生物多様性を観察し、学ぶこともできました。また、教員には、生徒がスタディツアーのふりかえりを行うようお願いしました。

今後3カ月の活動

JEEFとMlup Baitongは、ワーキンググループが仕上げた環境教育のトレーニング教材と教員向けガイドブックの最終確認を行う予定です。最終確認後は、中学校へ配布するために印刷所の選定、契約の取り交わしを行います。また、トレーニングを積んだ教員に、対象校の生徒への環境授業を行っていただく予定です。
また、2018年にAPへ訪問していない中学生に関しては、APの保護区へのスタディツアーに招待します。さらに、本プロジェクトでは、エコスクールガイドに準拠したエコスクールを増やすために、対象学校へ支援を続けます。

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