遂に、サモアの伝統的カヌーVaaを利用した、移動式環境教室キャンペーン“The Va'a-Based Environmental Education Campaign”を開始する準備が整いました!政府から地域コミュニティまで、合計10におよぶ様々なパートナーたちとともにこのキャンペーンを実施していきます。
プロジェクトのパートナーは、サモア・ボヤジング・ソサイエティ(SVS)、サモア・コンサベーション・ソサイエティ(SCS), ユース気候行動ネットワーク (YCAN), 農林水産省(MAF), 環境天然資源省(MNRE), 女性・家族・地域社会開発省 (MWCSD), 文部・文化・スポーツ省(MESC), サモア国立大学 (NUS), 太平洋地域環境計画事務局(SPREP), ユネスコ国際連合教育科学文化機関 (UNESCO)です。
過去3ヵ月間の活動
アレイパタ地区で聞き取り調査の様子
これまでの数か月、CIサモアはVa’aキャンペーンの実施に向けて、2つの主な活動を進めてきました。一つは、4月3日~6日にかけて、ウポル島南部に位置するアレイパタ地区(第1回目のキャンペーン実施対象地区)における社会認識調査の実施です。この調査は、サモア農林水産省(MAF)と環境天然資源省(MNRE)、サモア国立大学 (NUS)との協働で実施しました。調査の目的は、環境に関するコミュニティの意識と理解を記録することでした。調査ではアレイパタ地区に住むコミュニティの30%にあたる、223家族の統計を集めることができました。アンケートでは、インタビューされた人物の詳細、世帯人口、地域社会に対する意識、管理ツールと対策に対する認識、環境規制と一般プログラムの認識に関する情報を収集しました。これらの情報は、教育プログラムモジュール開発と、最初にアレイパタ地区で実施するVa’a環境教育キャンペーン実施の指針となるでしょう。
アレイパタ地区で聞き取り調査の様子
二つ目は、5月7日から11日にかけて実施されたエクスチェンジ・ワークショップです。ワークショップの目的は、Va’aキャンペーンのベースとなる、環境教育モジュールを構築するために、キーメッセージやその他のアイデアについて、10名のパートナーを招いて意見交換することでした。ワークショップで、参加者たちは、キャンペーンの対象となる10歳~12歳の子供たちに合うように作られた、楽しい環境ゲームや競争遊びを体験しました。こうしたワークショップのインタラクティブな要素は、以下のような目標を遂行することに役立ちます。
エクスチェンジワークショップにて。食物連鎖の繋がりを体験するゲーム
• キャンペーン実施対象グループの設定。
• 「ゴミポリス/Trash Police」、「サンゴチャンピオン/Coral Campion」、「ワイズフィッシャー/Wise Fisher」、「ツリーガーディアン/Tree Guardian」、「サモアンボヤジャー/Samoan Voyager」と名付けられた5つのテーマに沿った教育プログラムモジュールの開発。
• キャンペーン中、プログラムの実施に必要なツールをパートナーから調達すること。
• 「Va’a 環境教育キャンペーン/The Vaa Based Environmental Education Campaign」の実施へ向けた仮プランの構築。自然の守り神という役割を持たせ、英語で“Guardian”と同じ意味であるサモア語“Tausi-Tofi”というキャラクターを作った。
• キャンペーン実施を円滑に行うため、プログラム実施手引書の草案を作成。
エクスチェンジワークショップの参加者たち
次の3か月間の活動
いよいよキャンペーンのロンチです!
まずは、プログラム実施手引書および5テーマのモジュールを完成させます。 この2つのドキュメントは、7月9日から14日にかけて実施される教師用トレーニングで使われる予定です。
1週間の教師トレーニングを経たのちに、コミュニティを回っていきます。
• Va’aキャンペーン実施の第1回目は、7月23日から8月3日にアレイパタ地区でパートナーとともに実施していきます。 キャンペーン終了後は、次のキャンペーン実施のために、チーム内で内容のレビューとフィードバック会を行う予定です。8月中旬には、アレイパタ地区へ戻り、社会認識調査を再度実施します。
• 9月3日から7日に、第2回目のキャンペーンを実施する、ウポル島南部に位置するアイガ・イ・レ・タイ地区にて、社会認識調査を行います。その後、同地区にて、9月24日から10月5日にかけてキャンペーンを実施していきます。