ポプジカの学校の生徒たちによるダンスパフォーマンス
ポプジカ谷は、高地(約3,000m)にあるブータン国内で最も面積の広い湿地の一つで、毎年約300羽のオグロヅル(Thrung thrung karm)が飛来する国内最大の越冬地です。ポブジカ谷は、近年、生態学的な重要性が認められ、ラムサール条約湿地にも登録されました。伝統的にオグロヅルは「天空の鳥」として崇められており、ブータン人の神聖なアイデンティティとして受け継がれています。このことから、ポプジカではオグロヅルに畏敬の念が払われ、代々人々と共存してきました。そして毎年11月にオグロヅルの飛来を祝い、祭りを開催しています。2017年のオグロヅル祭りの様子を撮影したので、是非ご覧ください。
これまでの3か月間の活動
お祭りの目玉である、
ポプジカ・セントラル・スクールの生徒によるツルの踊り
この3か月間、私たちブータン王立自然保護協会(Royal Society for Protection of Nature :RSPN)は、日本環境教育フォーラム及びバードライフ・インターナショナル東京と覚書を交わしました。また若手スタッフのUgyen Chodenが、このプロジェクトを担当することになりました。現在は、オグロヅルと湿地保全及びポプジカの暮らしとのかかわりに関する普及啓発を目的としたビデオ制作に向け、スクリプトを準備しています。
次の3か月間の活動
修道院による仮面舞踊
今後3か月間で、ビデオ用のスクリプトを完成させ、ポプジカ谷で撮影を始めたいと思います。また、その際事業の対象となるポブジカの学校を訪問し、生徒たちとRSPNの交流を実施する予定です。そして、環境教育や普及啓発活動用の資料を作成していきたいと考えています。
課題
祭りを祝う修道士たち
これまで早急に解決すべき問題は特にありませんでした。しかし2018年9月にブータンの国内選挙を控えており、ポブジカ内の地域の集まりなど、活動の一部を自粛しなければならなくなると予想しています。そのため2018年は、選挙による影響を受けない活動に集中したいと思います。